ケンあや通信

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9年生 お礼の会 (体験発表・音楽)

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9月26日、実質15日間の農業実習を無事に終えることが出来ました。翌27日の朝、朝食と清掃・片付けを済ませた後、ここの畑に実る自然農のカボチャを収穫しました。夜の“お礼の会”に、9年生たち自らが作るカボチャ料理を提供するためです。収穫後、山猫軒(台所)にて共同調理を始めました。















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調理の合間に、個々に好きな言葉を考えて頂き、毛筆で書いた作品は会場に花を添えてくれました。時間があれば、絵を描いて頂きたかったのですが。

タカヒロさん“友情”、カズノリさん“情熱”、チカさん“出会い”、ナオキさん“飛翔”、ユミコさん“未来”、デリックさん“平和”、モモカさん“信頼”、ハヤタカさん“笑顔”、ユウホさん“努力”、アキホさん“仲間”、メイさん“感謝”















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実践場の2階奥には、郷田實氏の手帳と石と写真が設立当初から大事に置かれてあります。壁には、鳥山敏子先生が書かれた、宮沢賢治作「農民芸術概論綱要」の序論と結論が貼られてあります。昨年までは倉庫になっていた2階ですが、とても大切な場所なので着任してから綺麗に致しました。















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昼食後、お礼の会のリハーサルが始まりました。9年生たちが綾に来られてから晴天が続き、雨天は一日だけでした。この日も、爽やかな秋晴れでした。陽が傾くまで練習をして、いよいよ本番の時間となりました。















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おもてなしの料理は9年生たちと妻が作りました。天然酵母のピザ、スパイス・ナッツ・フルーツのクッキー、ジェノバソースのペンネ、綾産野菜の煮物。もてなす側の僕たち全員は、予め野菜カレーを作り夕食を早目に済ませました。















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ちらし寿司、おにぎり、カボチャの煮物。早川農苑さんは、カボチャスープを差し入れて下さいました。陽は落ちて、2階会場の電灯が灯るなか、お客様が見え始めました。















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発表が始まるまで、9年生たちはお客様をもてなしました。お世話になった農家さんの他に実践場とゆかりの深い方など知人も来て下さいました。















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午後七時半、お礼の会は始まりました。始めに、雅代先生は綾の実践場の役割や歴史について触れながら話されました。そして、農業実習の意味について、賢治やシュタイナーや郷田實氏の思想的な繋がりを論理的に話された後、農家さんにお礼を述べられました。心に響くお話でした。















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9年生たちが最初に披露したのは、フリードリッヒ・シラーの「喜びの歌」(ベートーベン第九)でした。9年生のハーモニーは、平和への希望と重なりました。















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続いてカズノリさんのピアノ演奏。「夢」というタイトルの通り、優しく美しいメロディーが奏でられました。















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3曲目は、アキホさん、モモカさん、ユミコさん、チカさん、ユウホさん、メイさんによる合奏でした。曲は、アンジェラ・アキさんの「手紙」。















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ここでお世話になった5軒の農家さんへ、それぞれお礼の言葉と寄せ書きと父兄からのお礼の品を手渡しました。早川農苑さんへ、タカヒロさん、ユミコさん、ユウホさんがお礼を述べました。早川さんからもお話がありました。早川さん、ありがとうございました。















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山口農園さんへ、デリックさん、アキホさんからお礼を述べました。山口さんから照れながらもお話がありました。山口さん、ありがとうございました。















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郷田農園さんへ、ハヤタカさん、モモカさんからお礼を述べました。北城さんは所用で遅れたため、郷田さんがお話をされました。郷田さん、北城さん、ありがとうございました。















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暁農園さんへ、ナオキさん、チカさんからお礼を述べました。暁さんは配達で遅れたため、奥様がお話をされました。暁さん、ありがとうございました。















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田淵農園さんの主である民男さんは、この日入院していたため、午前中に田淵さん宅を訪ねて奥様に、カズノリさん、メイさんがお礼を述べました。田淵民男さんは、9月29日、入院先の病院で息を引き取りました。今日9月30日の夕方、お通夜があります。このブログを書いている間に、鳥山敏子先生から、天界におられる田淵さん宛てにファックス(手紙)が届きました。あまりに突然の出来事であるかのように思います。訃報を聞いたのは、昨日29日に息子たちの運動会があり終了した直後、田淵さんと親交を持たれた高緑さん(自然農農家)からの電話連絡からでした。その後、郷田美紀子さんからも連絡がありました。雨上がりの夕方、雲間から光が射し、思い出が蘇りました。田淵さん……ありがとうございました……。















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農家さんへのお礼の言葉の後、アキホさん、モモカさん、ユミコさんによる、ピアノとヴァイオリンの演奏がありました。曲はモンティ作曲「チャールダーシュ」。ハンガリーの名曲を、情感を含ませて表現していました。















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いよいよ、9年生一人一人の体験発表です。本当は一人一人すべての内容をお伝えしたいのですが、今回は長い記事になりますので割愛させて頂きますが、皆素晴らしい発表内容でした。雅代先生の指導もあり、形式的な外聞を計らう発表に陥らずに、本音と個々の言葉を用いて、今回の農業実習から学んだこと、体験したことを堂々と話していました。ここ宮原(みやばる)地区の長老(油田さん)も出席して下さり、次のように感想を述べて下さいました。「綾の子どもたちにも聞かせたかった!とてもよい勉強になりました」11人それぞれの体験発表は緊張したかも知れませんが、出席者の胸に充分響いたことでしょう。















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体験発表に続いて、郷田ちささん(郷田實氏の奥様)からお話をして頂きました。気品のあるお方です。笑顔で9年生たちに言葉を贈られました。















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今回のお礼の会は、開かれた会になるよう、数名の方々に出席の声を掛けさせて頂きました。所用で来られない方もおりましたが、佐藤さん御夫妻、永山さん、中村さん、他数名の方が出席して下さいました。佐藤さん、中村さんにも、お話をして頂きました。ありがとうございました。















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お礼の会は、終盤に入りました。タカヒロさんが、グリーンの「花歌」を熱唱しました。今の若者たちの素顔の歌といえます。タカヒロさんの弾けた声に、会場は盛り上がりました。















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音楽発表の最後は、川で逞しさを見せた男子5人によるスマップの歌でした。「世界にひとつだけの花」は、雅代先生とユーチューブの動画を見ながら、少ない時間の中で振り付けも憶えて練習した歌でした。締め括りにふさわしい選曲になりました。すべての演奏や歌を動画で残せなかったのが残念でしたが、それだけに心に深く焼き付いています。















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雅代先生の発案により“修了書”を作成しました。最後にお世話になった農家さんと一緒に一人一人に授与しました。















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お礼の会は盛会となりました。名残惜しく会の後も談笑したり、お腹を充たしたりしていました。そして、それぞれの農家さんと最後のお別れをするため、玄関に降りました。天には星が瞬いています。それぞれが、車が走り去るまで互いに手を振り合っていました。「また綾に来てね!待ってるからね!」そういう言葉が夜の静寂のなかに響きました。時計の針は十時を指していましたが、みんなで片付けと洗い物を済ませ、シャワーを浴び、それから床につきました。とても楽しい夜でした。















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28日の朝を迎えました。この日の前日まで、9年生たちは毎朝5時半前に起床して来ました。最後の朝は、昨夜の就寝が遅くなったため、7時半の起床でしたが……雅代先生が手にしたやかんの水が……誰かの顔に……さて、山猫軒の大きなテーブルで、最後の朝食をゆっくり頂きました。その後、各部屋の清掃を行い、玄関前でお別れの挨拶をしました。僕としては珍しく声が詰まり、言葉があまり出せませんでした。

長くなりました。ここまでお読み下さり、ありがとうございました。9年生たちとの思い出は、後日番外編として記事にしたいと思います。9年生たちを迎え入れてくれた農家さんたち、雅代先生、見守ってくださった皆様に心から御礼を申し上げたいと思います。とても有意義な20日間でした。ありがとうございました。

宮沢賢治作「農民芸術概論綱要」は、折に触れ読んで頂きたく思います。農業と芸術、この二つを大事にする生き方は、まさにこれからの時代にふさわしい道標にもなると考えられます。放射能汚染は厳しい現実をもたらすでしょうから、なおのこと農業の在り方が問われて来ます。東京賢治シュタイナー学校の教育理念と、ここ綾自然農生活実践場の役割を考えた上で、これからも精進して参りたいと思いますので、今後共よろしくお願い申し上げます。最後に、修了書の文を掲載して感謝の意を表したいと思います。

(修了書 9年生殿)
“貴方は生態系維持農業の町・綾において、20日間の農業実習と共同生活を立派に遣り遂げ、無事修了したことを証明します。また、いのちの根っこを見つめながら流した汗を心より讃えます”
(平成25年9月28日 賢治の学校 綾自然農生活実践場)
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by ken-aya | 2013-09-30 15:36 |